NINJA TOOLS

2019年03月18日

草原性のカワラヒワと樹上性のカワラヒワ。

野火焼き後のヨシ原へ。

芽吹きを迎えている。
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オドリコソウの芽生え。
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群落が広がった気がする。花の時期が楽しみ。

しかし鳥はすっかりいなくなっている。

ホオジロもいない。カワラヒワやカシラダカの群れもいなくなっている。河原からはイカルチドリもいなくなっている。斜面林にハイタカがいつき始める季節。小鳥類をけちらしてしまったか。対岸の神社林に巣を作っていると思われるトビも姿を現さなくなった。そうそうに抱卵なのか。

河畔林の花たちがそろそろ咲き始めるころかと、場所を改める。

日当たりのいい場所では春の花が咲き始めている。

アズマイチゲの早咲き。
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ウグイスカグラ。

ネコヤナギ。
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シュンランはまだのようだ。
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頭上でカワラヒワが鳴く。リップシンクロできた。次列風切の羽縁の白い部分が大きい。かつての図鑑によると、これは亜種オオカワラヒワとされていた。

ソニー PCM-D100 48KHz/wave/16bit 録音ボリューム7.0 手持ち
アドビ・オーディションで3000Hz以下を削除。-12dBにノーマライズ。
112kbps/44.1kHz/mp3に変換

冬から春にかけて毎年感じるが、冬、野火焼きが行われるような草原のカワラヒワは群れているのに、春に林で出会うカワラヒワは単独か数羽程度のことが多い。

きょうも改めて感じたが、この違いは、亜種間の性質の違いではないか。樹上性と草原性で食べ物も違うはず。

それらは声で検証できないのだろうか。

じっとしていると、ビーンという鳴き方はやめて、キリキリコロコロという優しい声を続ける。リップシンクロしようとして双眼鏡をガサゴソと出すと、ビーン、という声や、チュイーンというマヒワに似た声を出すようになった。

ビーン、チュイーンという声はキリキリコロコロ系と並列的に用いるさえずりかと思っていたが、今日の反応などをみると、改めて警戒信号のような気もする。

カワラヒワは身近な鳥であるけれども警戒心が強い。声の意味の理解のために、まだまだお相手してもらう必要がある。









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2019年02月27日

ズミの生える高原へ。

鳥たちが集まっているだろうか。

ドライフルーツ化した実がけっこうたくさん残っている。
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こうなっていると、あまり魅力的ではないようだ。

牧場を行く。
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シメの数十羽の群れが逃げていく。

氷結した水たまり。
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霜は陽をあびて溶け始めている。
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南向きの斜面には園地が設けられ、丸太で作った椅子とベンチが置かれている。
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ここでしばし日向ぼっこ。

ホオジロのさえずり。シジュウカラのさえずり。
そしてアカゲラ?のドラミング合戦。

ソニー PCM-D100 48kHz/wave/16bit 録音ボリューム7.0
アドビ・オーディションのFFTフィルターで800Hz以下をゆるやかに削除、ノイズリダクション、ヒスノイズリダクションでノイズ加工。
風による低音域のポップノイズを削除している(風速1~2m程度)
112kbps/44.1kHz/mp3に変換



ホオジロもシジュウカラも、一定の場所でさえずり続けない。春の恵みを確保するためなわばりの確保に懸命のようだ。

景観上、カエデの仲間が意図的に残されているようで、そのうちの一本にヒヨドリ、アカゲラ、エナガ、シジュウカラ、コガラなどが入れ替わり立ち代わりで集まってくる。

それらのようすを双眼鏡で見てみると、にじみ出ている樹液をなめている。

ひとしきり鳥たちがいなくなったころを見計らって木に近づく。表面に小さな穴が複数、穿たれている。
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朝方、通り過ぎたとき、ドラミングとは別にコツコツと樹をたたく音が聞こえていた。穴を穿ったのはキツツキ科の鳥だろう。

枯れ葉や上のほうの樹皮からすると、ウリ模様が消えているがウリハダカエデだろうか。

木々は芽吹きを控え、ミネラルや水分をたっぷり吸い上げている。それを鳥たちは感じている。知っている。

まだまだ肌寒さの残る風のなか、樹や鳥たちに新しい季節を教えてもらう。






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2019年02月22日

キジのため糞?の戦略。

野火焼き後の草原を歩く。
野火焼き後
露わになった地面を眺めていると、生き物たちの糞がよく目につく。

ノウサギの糞
ノウサギ(キュウシュウノウサギかな)。

ホンドタヌキの糞
ホンドタヌキ。


このほか、おそらくキジのものと思われる糞が多い。
キジの糞
形状、質感がニワトリに似ている。こういった状態の糞があちこちで見つかる。

この糞は、焼けた跡があるので、野火焼き前に残されたものだろう。

しかし、これほどの量を一度にするのだろうか。ねぐらに入ったあとだとしたら、においでキツネやイタチなどの夜行性の肉食獣に見つかってしまう。

日中だとしても、猟犬に見つかってしまう。

その疑問が、キジの日没前後の行動と頭の中で重なった。

草原で日没前後の様子を観察していると、キジは、ある場所で鳴いては、低く飛んで別の場所に移って鳴く。これはなわばり巡回だと思っていた。しかし、もうひとつ意味があるのではないか。


糞は、ねぐらなり、休息場所をわからせないようにするために、わざとまとめてしているのではないか。暗くなる前、なわばり宣言で飛び回るのと同時に、ある条件の場所に立ち寄って糞をしておく。

その匂いが天敵をひきつけるが、自身はその気配を別の場所で察知して安全を図ることができる。そんな戦略があるように感じた。


お口直しに春の気配。

ネコヤナギ
ネコヤナギの花芽。

カンゾウの新芽
カンゾウの仲間の新芽。

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2019年01月25日

ムクドリのねぐら。

ある日の夕方。
男体おろしが強くなり、足早に車に戻る。
ムクドリの20羽ほどの群れが低い位置を飛んでいく。
そういえば、以前にも小さな群れがこの竹やぶにねぐら入りしているようすを見たことがあった。

竹やぶの風下に入り、録音機を地面に置いて、マイクに風が当たるのを防ぐ。

近くの電線に集まっていた群れが、日没時刻15分ごろを過ぎて竹やぶの中に飛び込む。
タケが強い風にそよぐたびに、ムクドリはやぶのなかでにぎやかに鳴き合う。

風を避けて置いた録音機の位置が悪く、芳しい音声は得られなかった。

日を改める。
気温が上がり穏やかな一日だった。
日没時間を確認し、竹やぶに向かう。

電線に集まっているムクドリの数は前回より少ない。姿を見られないよう、その反対側の位置にそっと陣取り、ねぐらに入る時間を見込んだうえで、録音を開始する。

ツグミがねぐらに向けて飛んでくる。ヒヨドリがねぐら入りを前に盛んに鳴き合う。モズも暗くなる前になわばり宣言の鳴き方をしている。目の前のやぶのなかでウグイスやシロハラ?が鳴き続ける。なんとなく繰り返し経験してきた日没時の情景。
ムクドリが電線を飛び立ってやぶに入ってきたようだ。羽音が近づいてくる。数羽が小さく鳴いている。

しかし、前回のような、にぎやかな鳴き合いにはならなかった。ムクドリは沈黙したまま。

近くの送電鉄塔にねぐら入りしているムクドリの群れを観察したこともあったが、そのときは、にぎやかに鳴きかわしていた。

鳥のねぐら入りのようすを見ていると、当然ながら、それらは、ほかの生き物に見られることについて、とても気をつかっている。
にぎやかに鳴きかわしていては、タカなどの天敵にねぐらの存在を喧伝してしまうようなもの。
風が強い日に見たねぐらや、鉄塔で見たねぐらは、互いに視認できてしまう状況ゆえ、牽制する鳴き方をしている、といったところか。

都市部のムクドリのねぐらは、騒音や糞害が問題になることが少なくない。しかし、そもそも町なかにねぐらをつくってしまうという状況じたい異常ではないか。
適正な数で、自然な状態でねぐらを形成することができれば、うるさいと感じるほど鳴き合うこともない。静まったねぐらの音声を再生しながら、いまさらながらそれを感じる。

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2019年01月13日

ズミの尾根へ。

寒さが厳しくなり、ズミの林に鳥が集まるころ。
さて、どこのズミ林にしよう。場所の選択肢はだいぶ増えた。

そういえば。灯台下暗し。そばにある。雪道に入らなくていい。いまの時期ならヤマビルもダニもいないだろう。ゆっくり起きてゆっくり支度して出発する。

このフィールドは、木々の枯死や草花の減少、ヤマビルやダニの増加に嫌気がさして、しばらく近づいていなかった。
秋以降、近辺を歩いて気づいたが、ニホンジカの気配が少なくなっているのかもしれない。様子を見ておこう。

しかし肝心のズミはというと、それが生える最初の場所は実がほとんどない。

進んでいく。

この地は歩いていれば必ずニホンジカの警戒声を聞いたものだが、ない。ササ原も復活し始めているのか。個体数調整という名の駆除がだいぶ進んだのかもしれない。
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それでも、膝上まで伸びたササを抜けると、この時期でもダニがズボンにつく。気温はマイナス3℃だ。こんなに寒くてもいなくなることはない。
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シロヨメナも見受けられる。予断は許されない。

けっこうしっかりしたクリの枝が折られている。大きなツキノワグマもいたようだ。
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ヒノキ、ズミ、イタヤカエデ、ツルウメモドキがまとまって生えるいつもの場所に陣取り、コンビニ食材でひとり新年会を開催。以前もこんな写真を撮っていたはず。
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イタヤカエデの下でじっとしていると、エナガ、コガラがこの木を目指して集まってくる。その甘い樹液目当てに虫がいたり、枝先から甘い成分が出ていたりするのだろう。
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イタヤカエデのフラクタルな枝模様。

ズミの実に集まるウソ、アトリ、ヒヨドリの声が、そしてヤマツツジの木立の向こうからルリビタキの声が、そして遠くからはキツツキ科の鳥のコツコツと木をたたく音が聞こえる。山頂方面の空を、トビがゆっくりと飛んでいく。
日光では絶滅危惧種といっていいかもしれないツルウメモドキが思いのほか残っていて、その実を食べに来ているヤマドリが、警戒のための短い母衣打ちをする。

じっとしていたら体が冷えてしまった。
ササ原を上り詰める。
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ゆっくりと降りていく。







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