2018年05月30日

信仰の山と集落のはざま。

標高600mほど。大規模な植林のはざま、集落裏にわずかに広葉樹林が残っている。

ニホンジカ、イノシシなどの獣もいないようで、林床の植生が保たれている。
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トチバニンジン。

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エンレイソウ。

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ウスバサイシン。

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花後のショウジョウバカマ。

あるいは、
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コアジサイ。

いずれも、かつて親しんだ植物たち。

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クロヒカゲもめっきり出会わなくなった。そんなことに、改めて気づく。

日没前、林のなかの小径でマムシに出会う。
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傍らにはサイハイランが咲く。
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イカル、キビタキ、ホトトギスの声が暗い林のなかに響く。
サンコウチョウの雄が追いかけあいをしている。

林道の先で、ノスリが逃げていく。

夜間はフクロウ、ムササビの声もしていたようだ。

さまざまな命を包みこんでいる。いい林に、また巡り合えた。




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2018年05月16日

センダイムシクイのもうひとつの警戒声。 〜謎声を自分で解決したという話〜

先日、とある沢沿いを歩いたときのこと。
一体は、古くは入会地で、現在は地域の財産共有区となっている。イヌブナ、クマシデの仲間、チドリノキなどが生える太平洋側っぽい広葉樹林と、ヒノキ、スギ、カラマツなどの植林がモザイク状に入り混じっている。標高は800m強。

樹冠域の下が広く開けている林内を歩いていると、前方で鳴く声に体が自然に反応し、歩みを止める。

最初はモズのキキキという地鳴きなのかと思ったが、どうやら聞きなれない声。

とりあえず数声録音し、枝から枝に移っていく姿も見えていたので双眼鏡で確認した。見上げるかたちになってしまっているので、ほとんど下面しか見えなかったが、雨覆の先端に淡色があり、それが翼面に帯になって見える。脇腹周辺は淡い黄色をしていた。
続けて観察、録音をしていると、姿は見えなくなってしまったものの、その鳥がいるあたりでセンダイムシクイの声がするようになった。謎声の主がセンムシだったのか、あるいは同じムシクイ類として群れになっていたのか。

姿の特徴を記憶にとどめ、渡り途中のムシクイ系を含めて、雨覆が特徴的な種の声を、図鑑、あるいはXENO-CANTOであたってみるが、ない。
(それにしても、いつのまにやらムシクイ系の国内記録種が増えていること増えていること。ややこしくしてくれる)

最近、行動予定を組み立てるために、過去の録音データの確認作業をすることにしているが、後日、その作業のなかで似た声を発見した。

栃木県日光市某所標高750mほどのところ、植林地のなかの広葉樹林内で5月30日に放置録音したなかにあった。(録音した当時はこれを謎声として拾う意識がなかった)



PCM-D50(ソニー)+CS-10EM(ローランド)で録音
アドビ・オーディションで2500Hz以下のノイズを削除。-12dBにノーマライズ。112kbps/mp3/モノラル変換。


この謎声のあいだに、センダイムシクイのさえずりが混じる。ほかの部分でもやはり、センダイムシクイのさえずりのあいだに同様の声が入っていた。その声は、機材回収の直前に入っていたので、あるいはこの時期特有の警戒系の意味なのかもしれない。

先日、録音した謎声はこれ。



PCM-D100(ソニー)で録音
アドビ・オーディションで3000Hz以下のノイズを削除。-12dBにノーマライズ。112kbps/mp3/モノラル変換。


若干、音の高さが違うがよく似ている。

ということは、観察したとおり、声の主はセンダイムシクイでよかったように思う。ふだん、あまり人がいない場所に突如現れた自分に対しての、やはり警戒系の鳴き方だったのではないだろうか。センダイムシクイにはもうひとつ、警戒のための違う声がある。意味がどう違うかは、今後の課題となる。






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2018年05月08日

TASCAM DR-07 MarkUJJ と ローランド CS-10EM の組み合わせ結果。

放置録音にはヤマハ POCKETRAK W24、ソニーPCM-D50+ローランドCS-10EM(バイノーラル)、TASCAM DR-07 MarkUJJ の三台体制で行っているが、今期、PCM-D50を忘れてしまうことがすでに一回あったにも関わらず、今回もまた忘れてしまった。各セッティングごとに、電池、鍵、注意書きの掲示メモ、など、装備が増えてしまっているため。

タスカムDR-07は、音質がいいものの、ダイナミックレンジがソニーPCM-D50よりも狭いので、優先度が下がっている。しかし、プラグインパワー機能があるので、そのうちCS-10EMバイノーラルマイクとの相性をテストしようと思っていた。今季狙っているフィールドは、水田周りの場所が多く、今時期はアマガエル、シュレーゲルアオガエルの声が賑やか。DR-07は音量が控えめになるぶん、カエルのノイジーな大合唱も抑えめになるかと思い、CS-10EMバイノーラルマイクと、初めて、つなげて使ってみることにした。

場所は、丘陵地の縁にできた小さな湿地。小高い丘にひっそりと挟まれて、いい感じなので昨年から目をつけていた。平地にあるにも関わらず、ミズゴケが生えている。
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録音結果のサンプル。

TASCAM DR-07 MarkUJJ(バッテリーパック BP-6AA で稼働)+ローランド CS-10EM(自作ダミーヘッドに装着)
録音レベル 90(最大)/48kHz/16bit/wave(.wav)
フェードイン、フェードアウト加工のみ。録音レベル、ノイズとも生データのまま。
湿地を見下ろす高台の斜面に置いて録音。


普段使っているソニー PCM-D50+ローランド CS-10EMのセッティングの音サンプルは、ここなど。
全域にかかるバックグラウンドノイズが、やはりDR-07はおさえめになるので、クリアに聞こえる。
近くで鳴くヒヨドリなどはとても自然に聞こえる。遠くで鳴いているハシボソガラスも自然な感じに拾えているが、それよりも声がかぼそいオオルリなどの声はやはり弱い。PCM-D50は望遠ズームレンズ的な使い方ができるが、DR-07の場合、単焦点マクロレンズ的な使い方があいそうだ。


posted by t at 18:00| 録音グッズ

2018年04月24日

「イイデスヨ」は "No, Thank You" から "Very Good" へ。

野鳥録音を始めたころの道場ともいえるような場所。この時期としては久しぶりに歩いてみた。

ヒノキの林床に、ウスバサイシンがかろうじて残されているかのように生えている。このさらに奥に群落があったが、いまや見る影もない。
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ハルトラノオも矮小化している。
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ニリンソウ、フジスミレ、カタクリ、エゾエンゴサクなど、当時をしのぶすべもない。

植林地内に入るとクロツグミが割合近くによっても盛んに鳴いている。警戒の合図だろうか。しばらく、ようすをうかがうことにする。

すると、頭上で鳴くようになった。植林地内に残された枯木のうえのほうで鳴いている。双眼鏡で見上げる。見えた。

声が大きくて録音しやすい鳥ではあるが、リップシンクロしたのは、おそらく初めて。録音を始めたころは不用意に近づきすぎて、"録音しやすい鳥"であるのに警戒されて逃げられていた。

"リップシンクロ"。このことばが心に浮かぶたびに、いつもそれは、先達への祈りに変わる。

録音を始めたころ、この地のクロツグミは、「イイデスヨ…」といっているように聞こえる節があった。今季のクロツグミの鳴き方は抑揚があって、ふとある部分が"Very Good"と聞こえる。訳してみると、イイデスネとなる。イイデスヨがいつのまにかイイデスネに変わっていたことに気づく。

ソニー PCM-D100で録音(手持ち)
録音レベル7/48kHz/16bit/wave(.wav)
アドビ・オーディションで2kHz以下を緩やかに削除後、ノーマライズ。
112kbps/44.1kHz/mp3に変換。



posted by t at 20:00| 録音行